「横浜骨董ワールド骨董縁起帳」

オリンピックのかおと顔!

元気な英国での笑顔の集まるオリンピックにワクワク!


今年2012年は4年に一度やってくるうるう年に当たります。漢字で「閏年」。「閏」にはあまりや余分なという意味があるので、1日多い一年を意味する事になります。となると...4年に一回やって来る2月29日は余り物なのかしら?

英語ではうるう年を「leap year(リープ・イヤー)」と言います。「leap」の意味はとび跳ねるですので「跳んでいる年」とでも訳すのでしょう。例えば通常は3月1日が月曜日ならば翌年の3月1日は火曜日、翌々年の3月1日は水曜日、と1日ずつずれていくはずなのですが、閏年はこの決まりプラスもう1日なので「年が跳ぶ」と言う意味で「leap year」となります。

では、どうして4年ごとにこの1日プラスが必要になるのでしょう? 実際に太陽のまわりを地球が一周する日数は365日ではなく365.24190日ですので4年に1回の修正が必要になるわけです。さて、2月29日生まれの人のお誕生日は4年毎になるのでしょうか? そうではないみたいですよ。「年齢計算ニ関スル法律」というのがあり、私たちは誕生日がやってきて1つ年をとるのではなく、誕生日の前日をもって年をとる事になっているのです。ですから、2月29日生まれの人の場合は2月28日で1つ年をとる事になるので、普通の年に生まれた人と同様にちゃんと毎年、年を重ねるのです。この場合3月1日生まれの人はいつもの年は2月28日で1つ年をとるのですが、うるう年には2月29日で年をとる計算になります。ややこしいように思えますが、単純な決まりです。

このLeapと言う単語ですが、私はわくわくと心が躍るようなリズム感があって、とても好きなのです。18世紀から19世紀にかけて活躍した英国のロマン派詩人、ウィリアム・ワーズワースの詩「THE RAINBOW」にこのLeapという言葉が使われています。

My heart leaps up when I behold
   A rainbow in the sky :
So was it when my life began,
So is it now I am a man
So be it when I shall grow old
   Or let me die!
The Child is father of the Man :
And I could wish my days to be
Bound each to each by natural piety.

目を閉じてみると彼が愛し、暮らした湖水地方の景色が浮かびます。空にかかった虹に感動し、心を弾ませて見ることができる、子供のような純粋な気持ちを持ち続けたいというワーズワースの願いが込められています。その状況をしっかり表現しているのがLeapという単語なのです。うろ覚えですが、子供の頃に読み、慣れ親しんだマザーグースの中にも羊ぴょんぴょんの場面があって、SheepとLeapが韻をふんでいました。

そして、4年に1回!はもうひとつ!うるう年のお楽しみはオリンピックなのです。ましてや、今年の開催地は英国ですので英国びいきには益々盛り上がりのある格別の年になる事でしょう。

夏季オリンピックは今回が第30回の記念すべき大会。ロンドンでの開催はなんと今回で3回目となり、歴史上最多数開催地となりました。1908年はイタリア、ローマでの大会だったのですが、ヴェスヴィオ山の噴火で開催できず、急遽ロンドンとなりました。1944年のオリンピックはロンドンと決まっていましたが、第2次世界大戦の為、1948年に延期繰越の開催となったのです。日本は残念ながら過去2回のロンドン大会には出場していませんのでこのたびロンドン大会初出場となります。今回の開催地選抜も大波乱で、1回目の投票では過半数票を獲得した国がなく、最下位のモスクワが脱落。2回目の投票でニューヨーク、3回目の投票でマドリードが最下位で脱落。 残ったパリとロンドンで決戦になり、わずか4票差の54票でロンドンが開催国に決まりました。英国でのオリンピックは64年ぶりとなり、全土をあげて待ち望み、準備をしているところなのです。

26競技の予定されているこのたびのロンドンオリンピックは7月27日が開会式で翌月12日が閉会式と予定されています。式典の行われる80000人収容のロンドンオリンピックスタジアムは、ロンドン東部のストラットフォードに作られ、メイン会場の役目をはたします。

皆さんの記憶にまだまだ残っているハリー・ポッター映画シリーズ第4作 「炎のゴブレット」の中、1994年に開催されたクィディッチワールドカップの会場が思い出されます。全土からの移動キー(ポートキー)を使ってやってきた10万人の魔法使いたちの集まった会場には花火が打ち上げられ、色とりどりの光や煙が大会を盛り上げていましたね。行商人が「踊るクローバー帽子」やおみやげ物を販売したりと映画の画面に心を奪われ、引き込まれそうな楽しさでした。きっとオリンピックスタジアムでの開会式も工夫が凝らされ、見る人や集う人の心に焼き付けられるような感動や興奮を呼ぶことでしょう。楽しみです!

ロンドンオリンピックのマスコットが発表されています。英国デザインはとても芸術的で保守的な時もありますが、一方ではかなりエキセントリックで、趣味が良いのか、悪いのか首をかしげる時もあります。今回のオリンピックのマスコット、「ウェンロック」と「マンデビル」にも賛否の声が一杯です。オリンピックマスコットの「ウェンロック」の名前は近代オリンピックの父とも呼ばれるクーベルタン男爵に多大な影響を与えた英国の村「マッチウェンロック」から命名されたとの事ですし、パラリンピックのマスコット「マンデビル」は第2次大戦後パラリンピック運動が生まれた病院の名前「ストークマンデビル」から同じく命名されたようですが、どうもデザインが常識はずれで賛同できないと言われています。

おじいちゃんからの2人の孫へのプレゼント、マンチェスターの鉄の塊から作りだしたという設定のこの子たち、オリンピックを記録するカメラを目に持ち、ロンドンタクシーを象徴的にとらえた体で、妙な格好になりました。ロンドンオリンピックの実行委員会は「未来的に不思議な存在」と呼んでいますが、かなりの物議をかもしだしているようです。

でも昔からビートルズもミニスカートもパンクも、近頃ロンドンに建築される奇抜なビルたちもかなり独創的で奇をてらっていましたが、そのうち浸透して、受け入れ、愛される存在になりましたからこのユニークな2人も大丈夫でしょう。私は英国Popが大好きなのでこの子たちを応援しま~す!

英国のことわざに「Look before you leap」というのがありますが、言葉どおりに「良く見てから跳べ、転ばぬ先の杖」の意味ですが、見る事は本当に大事!「ウェンロック」と「マンデビル」の様な大きなカメラアイで歴史的イベント、オリンピックを見届けたいですね。あわせて今年は英国はエリザベス女王在位60周年と良い事一杯の英国年になりそうです。Let’s leap over!ぴょんぴょんはねて、みんなでワクワクしましょう!

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